Blog ブログ

「年金がよくわからないあなたへのガイド」

年金制度は複雑で、多くの人が理解しづらいと感じています。厚生労働省は働き方に関係なく公平な年金制度への改革を進めるために、2025年に迎える5年に1度の年金制度改正で、遺族年金の男女差の是正や厚生年金の短時間労働者への適用拡大などを検討しています。よりわかりずらくならないか不安ですよね。
 年金相談したいけれど、相談先がわからずに悩んでいる方も少なくありません。この記事では、最後に適切な相談先を見つけるためのヒントを提供します。

1. 年金制度の基礎の基礎を少しだけ

 年金がよくわからないから年金事務所に聞きに行ったのに「わからないことがわからない」で相談にならなかったという話をよく聞きます。年金理解のつまづきポイントの一つがその用語のわかり辛さにあると思います。払ってきたのは「国民年金」なのに老齢基礎年金という名前に置き換えられていたり、寡婦加算?なんて耳慣れない言葉が出てきたり…また、ネットで調べても自分に該当するかどうかが分かりにくかったりします。家族構成や年齢、年金を納めていた期間などで年金は個人個人違うのでややこしいのです。年金の基礎、わかりにくいので少しだけ解説します。

1-1 年金制度の仕組みと種類

年金制度は、国や企業が定年を迎えた労働者や高齢者に対して経済的な支援を提供するための仕組みです。一般的に、公的年金制度は次のような種類になります。
・国民年金(すべての国民が加入することが義務)
・厚生年金(労働者が企業に勤務する際に加入する制度)※以前は公務員などが加入する「共済年金」がありましたが、今は全て厚生年金となりました。
 国民年金や厚生年金を含む、政府が運営する公的機関が管理する年金制度を公的年金制度といいます。政府の保証のもとに運営され、国や地方自治体の財政によって支えられます。
 これ以外に個人年金制度もあります。そして企業型確定拠出年金や企業年金基金もあります。

1-2 年金の受給資格と条件

 受給資格と条件は、本当に「ややこしい」です。おおまかには国民年金の場合、加入期間: 最低10年間の加入期間が必要です。年齢: 60歳以上である必要があります。え?65歳じゃないの?とか疑問を持つ方もおられるのでは? 居住: 日本国内に住んでいることが必要です。日本国籍がなくても受給資格はあるので、外国の方でも要件が合えば受給資格はあります。これら色々をわかりやすくしようと「文字」にしてしまうと、国民年金⇒老齢基礎年金になるんでしょ?障害年金を受給することになったら障害基礎年金??老齢じゃない基礎年金って国民年金??!とパンクします。
 厚生年金の場合の受給資格を見てみると加入期間: 10年が必要、でも、国民年金期間と併せて10年でOKとか・・・です。でも遺族厚生年金を受給するには25年の加入が必要とか、配偶者加給年金をもらうには20年以上の加入…とかわけがわからなくなります。企業の規模や雇用形態によって加入条件が異なることがありますし、若いころに会社を変わるたびに年金手帳が交付され厚生年金の年金番号がたくさんある、なんて人もいたりします。
 海外生活が長かった人、外国籍の人、ケースを上げたら書ききれません。
 でも年金制度を勉強すると実に「良くできた制度」と感心してしまいます。すべての国民が加入するこの良くできた公的年金の制度をおざなりにするのは本当に勿体ないことなんです。

2. 年金相談の重要性

 年金相談はなぜ必要なのでしょうか? セカンドライフの重要な収入源だからです。今までコツコツを納めてきた年金を受け取るときになって、損したりしないようにする必要があります。本もたくさん刊行されていますが、その内容を自分事にするのが難しく、ややこしくなってしまうのです。適切な「年金相談」とはどういうことかを解説していきます。

2-1 年金に関する不安や疑問の典型例

 1では、年金がややこしくてわからない、とまとめてしまいました。何とかわかりやすくしようと、国は「年金定期便」を送付してくれます。この内容を理解している人が何パーセントいるか疑問ではありますが…
 59歳の時に、特別な年金定期便が届きます。水色の封筒でA4サイズで。毎年届く年金定期便がペロっとめくるタイプのはがきなのに対して中に書かれている内容はかなり詳しくなっています。解説書もついていますが、なかなかわかりにくい…文字が多いことにプラスして本当に大切なことが大切そうに書いていないことも問題かもしれません。それに知りたいことが書いてない、という問題も。男性の場合に多いのが自分が死んだら奥さんの遺族年金はいくらもらえるのかな?という質問をよく受けます。お話を伺いながら概算を出しますが、定期便に記載がないのはご夫婦どちらが先に亡くなるかわからないし、奥様の年金加入状況によって違うし、そもそも遺族年金を受給するのは、この場合には奥様であってご主人様ではないわけだからここに記載するのはおかしなことで当然なのです。疑問?不安?はこの59歳の特別な年金定期便をもってしても、全て解決できないということです。自分の加入歴などを確認できる年金ネットもそうです。「たら」「れば」の将来の年金額も計算できますが、不安を解決できる、とまではいかないようです。
 年金相談で寄せられる不安や疑問で多いのが、
・早く死んだか損だよね
・これだけしかもらえないの?
・結局いつからもらうのが得なの?
・これで生活しろっていうの?
 しかし一番多い質問は「そもそも年金がよくわからない」です。

2-2 年金相談をするメリットと効果

 年金の受給を始める前に、年金の相談をすることは、将来の安定した経済的な基盤を築くために重要です。自分のライフスタイルや目標に合わせた最適な年金計画を立てるために、専門家のアドバイスを受けることは大きなメリットがあります。専門家と相談することで、年金制度や選択肢について正確な情報を得ることができます。年金制度は複雑であり、自分にとって最適な選択肢を知るために専門家の助言が重要です。自分の収入やライフスタイルに合った最適な年金プランをたてるためには、誰にどこで相談すればいいのかをよく考えないといけません。早く相談することで、年金受給時の税金の影響を理解し、税金の負担を最小限に抑えることができるかもしれませんし、将来に対する不安を軽減し、自分の年金計画が明確になることで、心理的な安心感も得られるはずです。

3. 適切な相談先の探し方

 年金相談の窓口としては、金融機関、社会保険労務士やファイナンシャルプランナーが挙げられます。自分に合った相談先を探すことができれば良いですね。普通に65歳から年金を受給するとして「人生100年時代」の今、残り35年を年金を柱にどう収支を考えていくか?一緒に寄り添って考えてくれるところをみつけることが重要です。公的年金だけで暮らす高齢者は44%のみです。それだけでは生活は成り立たないと言われています。だからこそ、早いうちに年金を良く知ってこれからの生活設計に役立てませんか?

3-1 自己申告制とは?年金相談での重要性

「そうだ!年金相談に年金事務所に行こう」確かにこれは間違いではありません。年金の事務所なのですから。でも加入歴の確認や年金請求の手続きをする相談窓口はあっても、先に挙げたような「自分のライフスタイルや目標に合わせた計画」を一緒に考えてくれるところではありません。はじめての年金相談で、年金事務所の相談窓口に行って、自分の加入歴などを目の当たりにし「結局65歳から年金もらうと死んだら損だから60歳でもらえるように手続きしてきた」と言って後悔した人をたくさん知っています。手続きをとったら後戻りはできません。やっぱりもらうのやめた、はできないのです。年金は「自己申告制」です。繰り上げ受給する選択も自己申告、受給しない選択も自己申告。誰かが何とかしてくれて丁度良い時に年金貰えば??と言って手続きしてくれるところは存在しません。自己申告するタイミングなどなど、自己決定に自信がある人は年金相談の必要はないかもしれませんが、長い長いセカンドライフの大切な収入源となる「年金」をそんなに簡単に決めない方が良いのでは?と考えます。

3-2 「晴れるや」の年金相談

 年金相談の窓口として、社会保険労務士やファイナンシャルプランナーがいます。その人たちはどこにいるの?と疑問になります。ただ「年金相談するところ」を検索してもなかなか適切な場所をみつけることは難しいかもしれません。
 そんな時に「晴れるや」があります。ご相談者様のライフスタイルや目標をお聞きし、ご相談者様のご意向に沿った年金受給のしかたを一緒に考えます。100人いたら100通りの「年金」で、誰一人として同じ「年金」はありませんし、ご相談いただいた時から、それ以降の年金加入などでも大きく年金は変わってきます。75歳まで繰り下げできるようになった今、年金受給のタイミングも難しくなりました。繰り返しになりますが年金は全て「自己申告」になります。受給したいしたくないも含めて、相談したいことが明確でないと年金事務所での限られた相談時間が無駄となってしまいます。本番の年金事務所でのご相談を有意義なものにするためにもまずは「晴れるや」にお越しください。本番の年金事務所での相談を前にした「年金予備校」といったところでしょうか?
 また「無年金」と思っていた80歳以上の方で、もらえるようになるケースが続出しています。これは度重なる制度改革で「自己申告」せずに放置状態になっているかもしれないからです。もらえる保証はありませんが、もらえないとあきらめるのは「晴れるや」にご相談した後でも遅くないと思いますよ。先日、83歳女性のところに130万円ほど振り込まれてきました。これはその女性の申告漏れとなっていたわけですが、なぜ受給権があったのかわからなかったのだから、申告するなんてことは全く考えつかなかったと言います。年金受給は当然の権利ですから、一緒に勝ち取りませんか?
 再婚を考えているんでけれど年金はどうなる?や、熟年離婚を考えているんだけれど年金はどうすればいい?…などのご相談もお受けしています。お気軽にお申し出ください。